東瀛七侠暴れ旅(なんやっちゅーねん!)

この旅は日本武侠迷として初めて(?)聖地・桃花島へ踏み入れんとした七人の好漢女侠と、
タクシーのおっちゃんをはじめとした中国で出会った暖かい人たちの冒険大活劇である!(ちょっと違うかもしれない…)

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東瀛七侠
空心菜双侠(空心菜姑娘&弟弟小侠)-関東
魯達兄弟、白狐兄弟、林姑娘、えまの姑娘、八雲慶次郎-関西
2005年1月10日 第六幕
 翌日、中国を離れる日がきた。飛行機は10時に飛び立つので、最低2時間前には空港にいっていないと何がおきるかわからない。
 チェックアウトのとき、なにか備品がないとか言っていたが、最初から無かったポットのことだった。そんなものはもって帰らない。
 おっちゃんのタクシーで、上海浦東空港へ。上海の街の朝の風景を眺めていると、帰りたくない気持ちでいっぱいになってきた。せめてもう1日。いや桃花島で1日と上海で1日…いっそのこと1週間。
 舟山までいって普陀山には寄っていないことを、おっちゃんに不思議がられつつ空港に到着。おっちゃんはタクシー代を少しまけてくれた。
 おっちゃん-朱さんとがっちりと握手をかわし別れた。次に来た時にもおっちゃんのタクシーに乗りたいものである。

 チェックイン後、パスポートチェックでかなり待たされる。
 搭乗手続きがせまって呼び出される日本人が何人も…。
 金属探知機ではやはりひっかかったが、チェックしただけで靴は脱がずにすんだ。日本を出る時が一番厳しかったなあ。
 さきにチェックを終えていた空心菜双侠と合流。10分早い成田行きの飛行機なので、ここで再会を約してお別れである。
 各自免税店で土産物などを見て時間をつぶしてから、搭乗口へむかう。最後にまた砂糖入り烏龍茶を買った。
 飛行機まではバスに乗って移動。快晴の青空がまぶしいくらいの上海空港の一番端に乗り込む飛行機は駐機していた。
 タラップを上りながら、引き返したい衝動にかられたがいたしかたない。
 席につき、シートベルトの使い方などのビデオがながれ、日本語の説明の時に「金具」を「きんぐ」と言っているのにつっこみをいれながら、中国大陸との別れを惜しんだ。
 そして離陸。そして機内食。

 暖かいものがでたのはよかったが、中国で食べた数々の料理を思うと寂しくてならない。
 中国の地図を広げ、今回の行程を追ったり、次に行きたいところを話したりしているうちに飛行機は日本に近づいた。タライは落ちてこなかったが、飛行機はかなり揺れた。
 着陸態勢になってから急に高度が下がった時には、声を上げる人もいた。
 多少ひやひやさせたが無事に関西空港に到着。上海にくらべてがらがらの関空でスムーズに入国審査を通り、日本へと戻ってきた。

 こうして東瀛七侠の桃花島旅行は幕を閉じた。
 しかしすでに桃花島への再度の訪問への道のりは始まっていた。必ずまた行こうと決意を新たにし、それぞれの帰路についた。
 関空快速に乗り、砂糖入り烏龍茶を飲みながらどんよりとした曇り空を見上げて旅を振り返った。
 そして思う…キュウリはやっぱり塩だろう…と。
 我々の旅はまだ始まったばかりである。

   東瀛七侠暴れ旅  終劇

    第1幕 第2幕 第3幕 第4幕 第5幕














上海は快晴。
中国と別れの時。

旅を終えて

長々とつたない文章をお読みいただいてありがとうございました。
おかげをもちまして数年来の念願であった桃花島旅行を実現することができました。
とくに、旅行実現のため奔走してくださいました空心菜姑娘と、旅行を通して交渉や意思の疎通をはかっていただいた林姑娘には何度叩頭してもたりません。本当にありがとうございました。
そして、共に旅していただいた空心菜弟弟小侠、魯達兄弟、白狐兄弟、えまの姑娘、今回ご一緒できたことをたいへん嬉しく思っております。
今回がはじめての海外であり、最初がいきなり桃花島という凄い旅でありながら、こんなにも楽しくすごせたのは、六人の好漢女侠と中国で出合った親切な人たちのおかげです。
桃花島へ行きたいと思わせてくれた金庸老師にも感謝いたします。

願わくば…いや必ず、東瀛七侠と新たなる好漢女侠と共に、桃花島へ、まだ見ぬ中国の地へ旅したいと思います。その際には、ぜひ我こそはと名乗りをあげてくださいますようお願いいたします。

ありがとうございました。

八雲慶次郎

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